海外ETFにはVTやVTIなどの世界的に有名なETFが沢山あって、色んな銘柄に手を出しています。しかし、あまり銘柄を増やしすぎると困ったことになりそうです。
※なお、この記事では海外ETF(=米国ETF)となります。
※2019 年の記事を移行したため、内容が古い可能性があります。
NISA口座では「買付」手数料無料!
ぼくが使っているSBI証券では、NISA口座で買い付ける場合は海外ETFの購入手数料が無料なので、とってもお得に取引させて貰ってます。
他にも、楽天証券 やマネックス証券でも同じくNISA口座で買い付け手数料が無料になっています。
なので、ネットで優良銘柄の情報を見つけると、取り敢えず買ってみようということで、深く考えず色んな銘柄を仕入れました。
ぼくが現在保有している銘柄は、以下の通りです。少しずつ購入しようと思って、まだ1株~2株しか保有していません。
・BND(バンガード 米国トータル債券市場ETF)…1株
・QQQ (インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ETF)…1株
・VOO(バンガード S&P 500 ETF)…1株
・VTI (バンガード トータルストックマーケットETF)…2株
しかし、これが一つの問題を生んでしまいました。
売却するときは銘柄毎に手数料がかかる
先程、SBI証券、楽天証券 、マネックス証券でNISA口座での買い付け手数料無料、とお話しましたが、売却するときは3社ともに手数料がかかります。具体的には1約定毎に、
・基本的には、約定代金の0.45%(税抜)
・手数料下限5ドル / 上限20ドル(税抜)
になります。
購入時は手数料無料なので沢山の銘柄を購入しがちですが、そうすると売却の約定のたびに手数料を取られるので、とても不利になります。
あまり「お試しで1株購入」などと銘柄を増やしすぎると後で痛い目にあいます。
100ドルの銘柄の売却に5ドル(=5パーセント)も取られたら利益が一瞬で吹き飛びますね。
手数料がお得になるのは上限20ドルを突破してから
SBI証券では、手数料の上限が20ドルになっています。以下がSBI証券HPにあった手数料のイメージ図です。
上限20ドルを突破するのは「44.444ドル」以降になりますので、これ以上であれば取引手数料が増えません。金額が増えれば増えるほどお得になります。
銘柄を増やすほど売却手数料が不利になる
気になる銘柄をポンポン購入していくと、売却手数料が銘柄毎にかかるため、不利になります。なるべく似たようなジャンルの銘柄は一つに絞った方がいいでしょう。
例えば、ぼくはVOOとVTIという株式に連動するETFを購入してしまいましたが、一つに絞った方が手数料は抑えられました。
株式系、債権系、その他などのジャンル毎に、一つ銘柄を決めて積み立てた方がお得です。
長期間保持した方が手数料はお得
ETFは長期間保持して分配金を多くもらった方が、利益に対する手数料の割合が減ってお得です。
例えばぼくの購入したBNDは債券型なのでキャピタルゲインはあまり期待できないものの、分配金利回りが2.8%あるので、税金等考慮しても3年持てば手数料分はペイできるでしょう。
また、米国株全体としては右肩上がりの成長を遂げています。以下に米国株式指数を表すS&P500のチャートを表示します。
圧倒的な成長ですね。株式系のETFを保有する場合は、長期間持っておくことで手数料が気にならないレベルのキャピタルゲインを手にする可能性が高いでしょう。
持っている間に手数料が安くなるかも
現在、マネックス証券、SBI証券 、楽天証券 のネット証券3社が海外ETFの手数料でしのぎを削っています。
(本記事執筆時点では)3社ともに海外ETF手数料は、
・基本的には、約定代金の0.45%(税抜)
・手数料下限5ドル / 上限20ドル(税抜)
というのが凄いですね。
為替スプレッドではSBI証券がSBIネット銀行経由だと4銭というのが飛び抜けていますが、マネックス証券は時間外取引で思わぬ値段で約定できるチャンスがあったり、指値の有効期間が90日と長い……などと各社特徴があります。
こんな風に各社が顧客獲得のために値下げ競争を繰り広げている段階ですので、時間が経てば手数料は更に値下げされていくでしょう。
長く持てばキャピタルゲイン・インカムゲインのチャンスもありますし、確かな海外ETF銘柄を購入して、なるべく購入した海外ETFは売らない事がポイントになります。
どんな海外ETF銘柄がオススメ?
株式系、債券系など色々とあります。一般的にオススメされているものを書いていきますね。
株式系では、以下の3つが良いでしょう。
・バンガード・S&P500ETF(VOO)
・iShares S&P 500 Index(IVV)
・バンガード トータル・ストック・マーケットETF(VTI)
VOO、IVVは米国株式指数 S&P500に連動するETFです。バフェットも妻に勧めたというS&P500投資。米国経済の拡大を反映して資産を成長させることが出来るETFです。
また、VTIはS&P500が大型株約500社を組み入れるのに対して、中型株から小型株まで米国全体の株式を組み込んでいます。
近年はIT系ベンチャー企業が大きく成長したことから、S&P500系よりもVTIの方が高パフォーマンスを出しています。
VOO、IVV、VTIともに信託報酬は0.04%と激安です。
この3つならどれを選んでも間違いはないでしょう。(ただし、どれか一つに決めた方が売却手数料が節約できます)
バランス系(全世界株式)では、「バンガード・トータル・ワールド・ストック(VT)」が一番です。
米国株オンリーの前述の3つよりも、新興国も含めた世界全体に投資するので更にリスクを抑えられますが、米国単体の方がパフォーマンスが高いのが現状です。
日本で大人気の海外ETFです。
逆に、リスクを取っていくならNASDAQのみに投資する「QQQ (インベスコ QQQ トラスト シリーズ1 ETF)」もあります。中・小型株のベンチャー企業が多いNASDAQに連動するので、VOOやVTに投資するよりも更に激しい値動きが期待できます。
当然リスクも高いのですが、長期保有できる人や、資産形成中の若い人はQQQで種銭を稼ぐのも多いにアリです。
債券系では、以下の2つが有名どころです。どちらもあまり値動きがないのでリスクを抑えつつ、分配金を受け取ることができます。分配金は2~3%程度になります。
・iシェアーズ・コア 米国総合債券市場 ETF(AGG)
・バンガード・トータル債券市場ETF(BND)
分配金で頑張った自分へのご褒美を買ったり、孫にお小遣いを渡そうかな、とストレス少なめで日常に潤いや楽しさを求める人にはオススメです。
まとめ:手数料にもこだわって利益を増やそう
この記事を読んでいただいている方は、投資に対するリテラシーが高い方々だと思います。
信託報酬の低さに着目して、海外ETFに投資される方が多いと思いますので、ここはもう一つ頑張って、手数料の安さや売却時の費用も視野に入れればもっと高いパフォーマンスが出せるはずです。
ぼくはVOOとVTに分散して購入してしまったので、失敗したな~と後悔しています。
たかが5ドルでも拘って投資して、少しでもパフォーマンスも上げていければと思っています。
今から海外ETFを始める方にこの記事が役に立てば嬉しいです。それでは次回の更新にこうご期待!