現在は円安が進んで、1 ドル 115 円をつけたことが話題になっています。
なんと 4 年 8 ヶ月ぶりの高水準だそうです。
円安時に米国株投資はハードルが高い
円安時に米国株に投資すると、当然ですが円高になるとその分損失が発生します。
2011 年には、1 ドル 75 円だったこともありました。
ぼくはこの頃、FX に嵌って、何度もドル円をロングしてはロスカットされて、、、を繰り返していたのでよーく覚えています。笑
将来的に、また 1 ドル 70 円台を付けることがあるかもしれません。(きっとあると思います)
その時、115 円でドルを仕入れたのに、75 円になってしまうと、35% の大損になってしまいます。
しかも、有事の円買いという言葉があり、リスクオンになると安全通貨とされる円が買われる傾向がありました。(まぁ、衰退中の日本の円が、いつまで安全通貨なのかはわかりませんが)
そうすると、株は下がるは、ドルは下がるはで大損失になる可能性があります。
来る円安に備える為替ヘッジ
将来の円安に備えるには、ご存知の方も多いと思いますが、為替ヘッジという方法があります。
為替ヘッジを行うことで、為替リスクを相殺、または軽減することができます。
ヘッジするのにコストがかかったり、円安時の為替差益を取ることができないので、ヘッジ付きは人気がイマイチな傾向はあります。
しかし、4 年 8 ヶ月ぶりの円安ともなれば、為替ヘッジ付きの銘柄を検討しても良いかと思います。
為替ヘッジコストについて。長期投資には向かない?
ヘッジコストについてもう少し細かく解説します。
以下のニッセイ基礎研究所さんの記事が大変参考になりました。
円がドルよりも低金利の場合は、ヘッジコストがかかりますが、一方で円の方が高金利であれば、実はヘッジプレミアム(利益)が発生します。
しかし、円は長期的に低金利が継続しており、対ドルではヘッジプレミアムが乗る期間よりも、ヘッジコストがかかる期間が長く続いていました。(記事では、2000 年から 2020 年までずっとヘッジコストがかかっていました)
一方で、為替自体は 100 円付近を中心に平均回帰的に推移しているので、売却タイミングを誤らず、レートが戻ってくるのを待っていれば、大きな為替による損失は回避できる可能性が高いということでした。(と理解しました)
為替ヘッジコストはボディーブローのようにジワジワと、継続的に効いてくる一方、為替レートの変動による損失は一時的に大きなダメージを受ける可能性はあるものの、やがては回復する可能性が高いということですね。
こう考えると、長期投資には為替ヘッジ付きの商品は向かないように思えますね。
一方で、短期~中期で投資する場合、余計な為替の変動を無視して、純粋に株式のリターンに期待したい、という場合には使えそうです。
要は為替ヘッジの特性を理解して、使い分けが必要ということですね。
為替ヘッジ付きの銘柄
当然ながら、国内銘柄でないと為替ヘッジは付けられないので、国内銘柄を並べます。
S&P500 国内ETF
- 2521 - 上場インデックスファンド米国株式(S&P500)為替ヘッジあり
- 2563 - iシェアーズ S&P 500 米国株 ETF(為替ヘッジあり)
- 2630 - MAXIS 米国株式(S&P500)上場投信(為替ヘッジあり)
- 2631 - NEXT FUNDS S&P 500 指数(為替ヘッジあり)上場投信
QQQ 国内ETF
まとめ
- 円安時にドル建て資産に投資する際、為替リスクを除外したい場合は為替ヘッジが有効
- 一方で、為替ヘッジコストが長期的なリターンを減少させるため、長期投資の場合は為替ヘッジは不利になる。
- 為替レートは平均回帰的な動きをするので、売却タイミングを誤らなければ、為替の損失を回避できる可能性が高い。